Assassin's Creed 2 - アサシン クリードII

SPECIALCONTENTS

アサシンで学ぶルネサンス

ルネサンスとは?

ルネサンスは、「再生」を意味するイタリア語「リナシタ」から生まれた言葉だ。
その名のとおり、古代ローマ時代の輝かしい文化を取り戻そうという文化運動のことであり、既存の価値観からの脱却がその狙いであった。
キリスト教神秘主義から派生した、ルネサンス期以前の芸術が特定の者にしか開かれていなかったのに対し、ルネサンスの芸術は、権力者たちが自らの権威を示すために積極的に利用された。宮廷に芸術家が召し抱えられるようになったのもこの時期だ。権力者と芸術家の利益の一致が、ルネサンスを発展させたといえる。

ルネサンス期

中世から近代への移行期にあたる、14世紀から16世紀にかけての300年間をルネサンス期と呼ぶ。学問や芸術ではダンテに始まり、ダ・ヴィンチ、ミケランジェロ、マキャヴェリ、モンテーニュ、コペルニクス、シェイクスピアといった数多くの天才・鬼才が現れ、後世の文化や社会に大きな影響を与えた。また、この時期には造船、活版印刷、鉄砲製作などの技術が飛躍的に向上した。

ルネサンスの思想

ルネサンス期の文化人たちは、キリスト教神秘主義を批判し、古代ローマで定着していたヒューマニズム(人文主義)を支持した。ヒューマニズムとは宗教と科学を切り離して考え、物事の真理を理性的かつ合理的に見いだす思想で、「写実主義」や「現実主義」の原型となった。とはいえ、実際には封建的な思想も根強く残っていたのだが。

最高傑作との誉れが高いミケランジェロの『ピエタ』。聖母マリアがイエスよりも若く瑞々しく表現されていることで、制作当時さまざまな議論を呼んだ。