Character キャラクター
ダグラス・シェットランド

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■ダグラス・シェットランド(民間軍事会社、ディスプレイス・インターナショナルのCEO)

■人物紹介:シェットランドが創設した強大で合法的な傭兵会社の基盤は、軍人である彼自身の際立つ経歴と最高レベルの軍事訓練である。彼自身が米軍と深いつながりを持ち、さらに雇用人を通じて培った他の西側諸国の軍部との関係によって、ディスプレイス社は、現代防衛産業の重要な隙間を埋めるようになった。

■出生:1959年4月18日、アイオワ州ブーン出身

■身長:183cm

■体重:91kg

■外見:感情をまるで表さず、口の周りには深い皺が刻まれている。眼光は突き刺すように鋭い。髪を短く刈り込み、背筋をピンと伸ばして立つ。すべての動きと振舞いが、肉体と精神の強さを物語っている。労働者階級タイプの魅力があり、言葉使いは少々、乱暴だ。大企業の重役という地位にある以上、たいていは高級スーツを身につけているが、フォーマルな服装はいかにも窮屈そうに見える。

■性格:強固な意志の持ち主で、禁欲的、他人が考える以上に理想主義者である。実際に彼がまちがいを犯すことはほとんどないが、彼自身は失敗を恐れず、弱点を取り除くための格好の機会だと考えている。彼の人生は、精神と肉体の絶え間ない訓練と自己評価の繰り返しだった。自分の能力には絶対の自信を持っているが、自分自身や所有する会社、さらに大きくは世界の安定のためには努力を惜しまない。どの国の軍隊よりもディスプレイスの方が現実世界を変えやすい立場にある、というのがシェットランドの持論だ。たいていの国軍は、維持するための官僚機構が巨大になりすぎ、少々、時代遅れになりつつあるというのだ。シェットランドによれば、軍事的手段はよりよい世界を実現するための必要悪である。フィッシャーと同じく、シェットランドも無駄死にするつもりはないが、自ら信じる理想の実現のためであれば、死ぬことも決して恐れてはいない。

■経歴:シェットランドは、アイオワ州の農場主の息子として育ち、アラバマ州立大学に進学した。3年生まではフットボールのランニングバックとして活躍し、専攻の電気工学のクラスでもトップの成績を収めた。大学最後の年、彼に転機が訪れた。工学関係の大企業に就職し、毎日、スーツを着て仕事をするというそれまでの夢をきれいさっぱり捨ててしまったのだ。卒業とともに入学した陸軍士官学校でも、彼は最優等生だった。海兵隊の偵察訓練でもずば抜けた実力を発揮し、80年代、90年代を通じて数々の紛争に参加した結果、少佐に昇進した。
シェットランドの分隊は空母ニミッツでペルシャ湾に派遣されたが、そこにはサム・フィッシャー率いる海軍特殊部隊"SEAL"が駐留し、当時、イラク占領下にあったクウェートでの任務に従事していた。この紛争中、フィッシャーとシェットランドは幾度となく、力を合わせて戦ったのだ。

アフガニスタンでの米軍を主力とする作戦の最中、シェットランドと彼の部隊は味方による誤爆を受け、兵士1名が命を落とした。シェットランドのはるか上部の指揮系統での情報不足と連携ミスが原因だったが、米国国内での世論に押されて、海兵隊はスケープゴートを出さざるを得なくなった。人々の非難の声を静めるためにシェットランドが裁判にかけられたのだ。結局、すべての訴えは取り下げられ、シェットランドには一流企業のデスクワークと民間アドバイザーの個人秘書という出世コースが提供された。この処遇に腹を立てたシェットランドは、海兵隊を辞め、政府を相手取って訴訟を起こした。これに対し、海兵隊は数十万ドルで示談に持ち込み、シェットランドはその金を資金にして、ディスプレイス・インターナショナルを興したのである。