Character キャラクター
アブラヒム・ツェルケジー

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■アブラヒム・ツェルケジー(フリーのコンピュータ理論家)

■人物紹介:アブラヒム・ツェルケジーは悪趣味で金が有り余っている人嫌いのオタクである。とにかくハイテクを好み、コントに登場するヨーロッパ生まれで技術至上主義のニヒリストの一歩手前といった人物である。

■出生:1960年6月13日、ポーランド ワルシャワ

■身長:6フィート3インチ (約1m88cm)

■体重:207ポンド (約 94kg)

■外見:アブラヒムは長身、色白で少々太り気味のポーランド人であり、後退しつつある生え際とうだつの上がらないセールスマンのごときニヤケ笑いが特徴である。金ラメや格子縞といった悪趣味千万な服と、負けず劣らずセンスのないネクタイを身にまとう彼はファッションセンスがゼロであるにもかかわらず、本人は何を勘違いしたのかファッションリーダーのつもりでいる。透き通るような碧眼と完璧な歯並びをしており、若い女性が通りかかれば、それらを見せびらかすように恥ずかしげもなく歯を見せて笑い、とっておきのナルシスト的なウィンクを投げるような男である。

■性格:アブラヒムは世界屈指のオタクであり、技術や装置などについてはフェチの域に達している。カリスマ性は皆無である。仕事中毒とパーティ大好き人間との両極端を行き来するタイプで、自分の最新の研究に熱中しているか純学術的なコンピュータ理論について延々と語る1000ページ級の退屈な専門書に夢中になっている時以外は、若者に人気のナイトクラブで時代遅れのスイングを踊りながら未成年の娘の知性やファッションセンスを愚弄することで引っ掛けようとしている按配である。彼はしかし驚くくらい裕福であり、金銭全般にまるで無頓着なため、金遣いも派手になり、短期間のお相手であれば比較的簡単に見つかるという皮肉な状況を生み出している。

■経歴:アブラヒム・ツェルケジーはかつて、世界屈指のコンピュータ理論家であった。ドイツのゲッティンゲン大学で暗号的数論の博士号を取得しており、以前はコンピュータ・エンジニアとして大手通信会社の取締役会に名を連ねていた。ニューヨークのコロンビア大学で非常勤の教授としてコンピュータ理論を教えていたこともあった。

2003年の終わり頃に米東海岸で大規模な停電が発生し、ニューヨークやトロントを含むいくつかの大都市が機能停止に追い込まれると、ツェルケジーは米国本土安全保障局のアドバイザーとして米国北東部の電力供給システムの再構築と自動化に関わった。

グルジア情報危機後、国連の国際委員会の一員に選ばれ、フィリップ・マッセの作成したいくつかのプログラムの解析とリバース・エンジニアリングに関わった。同プログラム内に「コルディック・アルゴリズム」の元となる要素を発見した彼はやがて同アルゴリズムに夢中になり、マッセ・カーネルのリバース・エンジニアリングを行う国際チームへの招待を受諾してから間も無くして、就いていた職を全て辞任して数年間表舞台から姿を消してしまう。