ゲームの舞台 STAGES

15世紀のイタリア事情

聖職者の堕落

ローマにはキリスト教の総本山「バチカン」があるが、聖職者は堕落しきっていた。汚職が横行し、女性問題でも見境のない者が数多く存在したといわれる。教皇であるロドリゴ・ボルジアもその1人であり、複数の愛人を持ち、教皇の座を争ったときは多くの枢機卿を買収したといわれる。

街では教皇に従うテンプル騎士団が民衆を監視している。教会や教皇に反するものは密告され、処刑台行きとなっているようだ。
ルネッサンスの隆盛

本作の舞台は15世紀で、ルネッサンスの真っ直中。この時代には芸術、思想、商業、文学……ありとあらゆるジャンルで、宗教的な思想によらない作品や発想が登場している。本作中でもレオナルド・ダ・ヴィンチが作り出した作品が登場し、マキャヴェリの思想に触れることがある。

『アサシン クリードⅡ』に続き、ダ・ヴィンチはいろいろなものを作り出す。多くはエツィオの助けとなるが、敵の手に渡ったものは恐るべき障害となる。
馬車に乗せて使う機関銃。当初は敵の手にある兵器だが、エツィオが取り返して使う。追っ手を狙い撃ち、無事に逃亡するのだ。

ローマの建築物

長い歴史をもつローマには、実用的、娯楽的、宗教的……多種多様な建築物が存在している。

パンテオン
126年に建設されたコンクリートのドームで、無筋で作られたもののなかでは世界最大級。キリスト教の象徴的な存在であったが、消失や略奪、改築、修復を繰り返しているうちに、普通の神殿にはないような偶像や聖像が多数存在するようになった。
サンタンジェロ城
135年に、皇帝ハドリアヌスが自らの霊廟として建設した城。度重なる改築を重ねて、牢獄や軍事施設としても利用されるようになった。14世紀には教皇の居城へと改築され、本作の時代にはロドリゴ・ボルジアが住んでいる。
コロッセオ
80年に完成した闘技場で、ローマにおける建築的偉業の1つである。最大5万人の観衆を収容することが可能であった。1349年の大地震で大規模かつ修復不可能な損害を受けたのちは、朽ち果てるまま放置された。